ベランダからの水漏れで下の階が被害に!原因と対策法
2025.02.13 (Thu) 更新
雨漏りなら屋根工事・雨樋工事の匠、
新潟市の屋根業者!新創へ!
コラム担当のコバヤシです!
ベランダからの雨漏りによる水漏れ(以降、雨漏り)は、上と下の階の住人同士のトラブルに発展しかねません。オーナーや管理会社の立場でも、雨漏りは大問題です。
ベランダで雨漏りが発生しているのは経年劣化が考えられます。防水層の劣化や排水口の詰まりの他、施工不良や構造上の問題があっても雨漏りは発生するのです。
「ベランダで雨漏りがある物件」という噂が立てば、新しい入居者は集まらないでしょう。住んでいる方も引っ越しを考えれば、空室状況が続くことになります。
敷金と礼金を無料にしたり賃料を安く抑えたりしても、悪い噂は簡単には消えないでしょう。補修をしても「なかなか直してくれなかった」という噂があれば人は敬遠します。
また、雨漏りは大切な住まいをボロボロにする大きな要因です。木材や鉄筋が腐食すれば、住まいの耐久性や耐震性は損なわれるからです。今回のお役立ちコラムでは、ベランダからの雨漏りの原因、影響、対策についてお話します。
目次
ベランダからの雨漏りによる水漏れの原因
ベランダからの雨漏りによる水漏れは必ず原因があります。
また、一つだけではなく多々あり、複合的なケースも少なくありません。ベランダには通常、下地を紫外線や雨水から守るトップコートや防水層が施工されています。しかし劣化すると機能性も低下するため、雨水の侵入を防げなくなるのです。
- 防水層の劣化
- 排水口の詰まり
- 笠木の劣化
- 施工不良
これらはベランダからの雨漏りを発生させる代表的な原因です。なぜ起きるのかお話していきます。
防水層の劣化
防水層が劣化すると雨漏りが発生します。防水層は下地の上に施工され、トップコートという保護塗料で保護しています。ベランダやバルコニーや屋上を水から守る、バリアみたいな存在と言えるでしょう。
陸屋根の屋上やベランダは平らで、雨水が溜まりやすい形状です。排水ドレンという水を排水する設備はありますが、大雨だと対処できない場合があります。そのため雨水が下地のコンクリートに染み込んだり、ヒビや割れから侵入したりして雨漏りが起こります。
しかし防水層があると雨水は下地にまで届かず、排水ドレンから排水されますし残った水も蒸発します。以下が代表的な防水層です。
- 塗膜防水:代表的なのはウレタン防水やFRP(=FiberReinforcedPlastics)防水。液状の防水材料を塗り化学反応による膜で下地を保護。ウレタンはウレタン樹脂、FRPは繊維強化樹脂のことです。ガラス繊維のような繊維をプラスチックの中に入れて強度を高めます。
- シート防水:塩化ビニールや合成ゴムで作られたシートを貼ります。
- アスファルト防水:アスファルトによる防水です。
二層以上の厚みがあり高い防水性や耐久性を誇ります。
ベランダで採用される工法は主に塗膜防水やシート防水です。
アスファルト防水もまれにありますが、基本的に屋上のような広い場所が適しています。
防水層を守るトップコート
トップコートは防水層の表面に塗装する塗料で、紫外線から防水層を守ります。実はトップコートに防水機能は備わっていません。防水層を守る役割のみです。
その点だけ見れば「トップコートをしなければ施工費が安くなるのでは?」と考える方もいるでしょう。しかしトップコートがないと防水層の劣化は早まります。
防水層は外部からのダメージを毎日受け続けるからです。太陽の紫外線や風の他、人が歩いてもダメージを受けます。
ベランダは外に設置されているため、とくにダメージを大きく受ける場所です。そのため防水層を守るトップコートを仕上げとして施工します。防水層が簡単に劣化しないのは、トップコートがあるからこそなのです。
排水ドレン関連
排水ドレン(排水口)が詰まると、ベランダが劣化します。ドレンとは専門用語で排水口のことです。排水ドレンは平らな屋上やベランダに設置されています。排水ドレンがあるため、陸屋根でも水たまりが発生しないのです。水たまりができているなら、排水ドレンにトラブルが生じている可能性があります。
ベランダは外にあるため、風に乗ってきた落ち葉やゴミが溜まりやすい場所です。ゴミが排水口周辺に溜まると、排水口自体が塞がれたり、排水管内に入って詰まったりすると問題が起こります。
台風のように雨量が多い日は、圧力で排水管の接合部から水漏れが起きて室内に流れることもあるのです。また、排水ドレン周辺にゴミが溜まるとトップコートや防水層が劣化してはがれます。はがれやヒビや割れた箇所から雨水が流れ込み、下の階で雨漏りが発生するのです。
施工不良
新築物件やベランダの防水施工をしたのに雨漏りが発生した場合、施工不良の可能性があります。新築でも1年程度で雨漏りが発生した場合、破損する使い方をしていなければ施工不良を考えてもいいでしょう。
防水工事は専門知識と技術が必要です。技術者や雨漏り補修業者の専門知識・技術・経験が不足していると、施工不良が起こりやすくなります。たとえば、塗膜防水のウレタン防水は塗る作業です。実際に作業現場を見ると、簡単に思えるかもしれません。しかし高い技術力が求められます。
塗膜は一定の厚みが必要なため、技術者の腕により品質が左右されるからです。塗膜の厚みが均一でないと早く劣化が起きます。また、複雑形状でも施工できますが、隙間なく塗るのも感覚や技術が求められるのです。
シート防水も塩化ビニールシートや合成ゴムシートを貼り付ける施工ですがむずかしい作業です。シートのつなぎ目に隙間があればそこから雨水が侵入します。シートもはがれやすくなり、下地も劣化して雨漏りが生じるのです。
また、雨漏り専門業者と名乗りながらも実際は施工経験も専門知識もない業者も存在しています。施工不良でまたすぐに防水施工をすることになれば費用がふくれあがるでしょう。
以下に、一般社団法人日本防水協会のチェックポイントをご紹介します。建物の漏水被害や防水対策の改善のための調査と研究や、講習会と相談なども開催している協会です。
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引用元:一般社団法人日本防水協会
笠木の劣化
ベランダには笠木という仕上げ材が取り付けられています。塀や手すりの他、屋上の端の低い立ち上がり壁であるパラペットの最上部に設置されています。
立ち上がり壁とは水平面に対し、垂直に立ち上がった壁のことです。ベランダで布団を干す際、多くの方が立ち上がり壁の笠木にかけていますがその壁のことです。
笠木は意匠性や建築物の保護の他、落下防止の役目を持っています。笠木は、木材やアルミやステンレスのような金属の他、石やセメントなどが使われています。
ベランダやバルコニーは、建物から外に張り出しているため風雨の影響を強く受ける場所です。ベランダの内側に雨水が侵入した場合、防水層が劣化していると下の階への雨漏りが発生します。
笠木は雨水がベランダの内側に入り込むのを防ぐことや、立ち上がり壁の上部を保護する役割があるのです。その笠木が劣化すると雨漏りが起きます。
雨が侵入すると内部の鉄筋にサビが発生するでしょう。劣化が進むとサビついた鉄筋がふくらんでコンクリートを突き破る爆裂という現象を引き起こします。雨漏りはもちろん、壊れた破片が落下するため危険です。
ベランダで雨漏りが発生した際に想定できるトラブル
ベランダで雨漏りが発生した際、放置すると起きる二次被害は以下のとおりです。
- シミ・カビ・シックハウス症候群
- 木材の腐食・シロアリ・金属のサビ
- 感電や漏電・通電火災
ベランダで雨漏りが起きると下の階の天井や壁にシミが発生します。放置するとシミが広がり、天井材や壁紙の交換が必要です。
天井から垂れた雨水が電化製品に落下すれば故障します。湿気でカビが発生すると胞子を吸い込んで罹患するシックハウス症候群という健康被害が起こるのです。
木材の腐食・シロアリ・金属のサビ
木材の腐食や金属のサビも大問題です。金属のサビによる爆裂も危険ですが、耐久性低下の問題もあります。木材が腐食してシロアリが住み着けば耐久性はもっと落ちるでしょう。マンションやアパート全体の耐久性や寿命が短くなり、小さな地震で倒壊して危険です。
感電や漏電・通電火災
漏電火災や通電火災も人の命や財産を奪います。雨が降るとブレーカーがよく落ちるようなら注意してください。
電気配線や電線の他、電気製品には絶縁という対策がされています。絶縁体という電気や熱など通しにくい物質を使い、流れてはいけない場所に電気が通らないようにしているのです。
しかし雨漏りが天井裏や壁を伝って電気配線や分電盤などが濡れたとします。絶縁体の隙間から水や湿気が入りこみ、電子回路の流れていないところに大量の電流が流れてショートします。その際に火花が飛び散り、ホコリやゴミに燃え移れば火災発生です。火災以外に感電もあり危険です。
消防庁でも通電火災についての注意喚起をしています。雨漏りで電化製品の基板が損傷すると、再び通電した際にショートして着火し、火災が起きるからです。
新潟市でベランダの雨漏りによる水漏れ問題は新創にお任せください
新潟市の地域密着の新創は、ベランダの雨漏りのお悩みを解決できます。ベランダの雨漏り原因は一つだけでなく複数あります。原因の特定だけでも専門知識や技術力の他、経験が必要です。
新創は雨漏り診断のプロが在籍しており、無料の雨漏り診断を実施しています。ベランダの雨漏りは、下の階の方だけではなく建物全体の劣化につながるのです。早めに対処することで、ベランダだけでなく、マンションやアパート全体の安全性を確保できます。
新創へのご相談はホームページの問い合わせメールフォームや電話の他、店舗でも承っておりますのでお気軽にご相談ください。