瓦屋根の棟修理の費用相場とは?知っておきたい基礎知識
2025.02.17 (Mon) 更新
雨漏りなら屋根工事・雨樋工事の匠、
新潟市の屋根業者!新創
コラム担当のコバヤシです!
瓦屋根の棟修理の費用は破損状態によって変動するため注意が必要です。瓦自体は強い屋根材ですが、風雨や紫外線によるダメージで劣化します。割れたり欠けたりする以外に、台風の際に飛ばされることがあります。飛んだ瓦の部分から雨水が侵入し、雨漏りにつながるのです。防水紙という水の侵入を防ぐ部材が設置されていても、短期間しか保たない場合があります。
ただ、棟修理にどの程度の費用がかかるか分からないと不安なものです。修繕費が安い屋根補修専門業者を探したくても、費用相場が分からないと比較できません。今回のお役立ちコラムでは、瓦屋根の棟修理の費用についてお話します。
目次
瓦屋根の棟の構成
瓦屋根の棟とは、屋根と屋根の接合部、てっぺんに当たる部分です。新潟県ではグシとも呼ばれています。地面に対して水平になっている棟は大棟で、斜めになっているのは隅棟です。
棟の一番上に積まれているのが冠瓦(かんむりがわら)です。一般的に丸みを帯びていますが、形状はさまざまで屋根の雰囲気を決めます。一番上のため雨水がよく当たる箇所ですから雨水対策でも必要です。その下に数段積み重ねている熨斗瓦(のしがわら)があります。瓦と棟だけだと雨水が侵入するため、のし瓦も積んで防水性を高めています。
また、屋根を見ると棟の端によく鬼の顔をしている瓦があるのを見かけることがあります。あれが鬼瓦です。ただし鬼の形ばかりではなく形状もさまざまです。
瓦屋根や棟の問題でよくあるトラブル
瓦屋根や棟に問題が発生しても、放置は禁物です。問題があってもすぐ大きなトラブルは発生しないかもしれません。ただ、放置しても勝手に修復はしないのです。台風のような強風で瓦がずれても、初期なら防水紙が雨水の侵入を防ぎます。しかし、放置すれば防水紙自体が劣化して機能性を失うのです。以下は、棟や瓦屋根の劣化でよくあるトラブルです。
- 瓦の割れ
- 瓦の劣化
- 瓦のズレ
- 漆喰のはがれ
- 棟がズレる・破損
- 防水紙の劣化
- 雨漏り
- 屋根がめくれる
- 瓦の落下
これらのトラブルの中でも屋根がめくれる・瓦の落下は命に関わるほど危険です。瓦が一枚落下しても人の頭に落ちれば大事故です。複数枚の瓦が勢いよく落ちてきてぶつかれば命を落とします。
台風や竜巻のような強風で屋根がめくれることもあります。風で飛ばされれば、隣の家にぶつかり危険です。2階の部屋やリビングに突っ込んだ際、運悪く人が居れば命を落とします。
他の問題も雨漏りにつながるトラブルです。放置すれば、雨水が住まいに侵入します。家を支える木材が腐れば、シロアリや害虫が発生して耐久性は損なわれます。小さな地震ででも倒壊するリスクが高まるのです。
湿気が高くなるとカビの大発生につながります。シックハウス症候群は、目のかゆみや咳などの不快症状を引き起こします。精神や神経障害もあり、疲労感や集中力の欠如などが出れば日常生活にも支障をきたすでしょう。瓦屋根や棟の問題を放置すると大きなトラブルにつながるため早めの対策が求められます。
瓦屋根の棟修理の費用
瓦屋根の棟修理は修理内容や材料により変動します。どんな棟修理をするのか、費用の目安も含めてお話します。
漆喰の補修
費用:3,000円~/m~
瓦屋根には漆喰が使われています。漆喰は石灰石を焼いて砂や水を加え、スサや藁や麻などの繊維を混ぜて使います。屋根に使われる理由は、高い防水性があるからです。成分の石灰が水を吸収して徐々に放出させるのです。
他にも、屋根の棟と瓦の間にできた隙間を埋める、瓦同士を接着する役割を持っています。しかし漆喰も風雨や直射日光などの影響を受けて劣化します。漆喰が劣化して瓦が抜ければ雨漏りが生じるのです。そのためメンテナンスで補修しなければなりません。また、費用も棟の修理だけか?屋根全体で補修が必要か?足場を組むかどうかでも変動します。
ただし、部分的な補修ならトータル費用を抑えられる可能性もあります。また、3,000円はかなり安い価格設定です。多くの場合3,000円/m〜で考えたほうがいいでしょう。5,000円/m〜という価格設定をしている屋根補修専門業者も多く見受けられます。ただ、そこには理由があるため、担当者に聞いて納得した上での依頼が成功のポイントです。
瓦屋根の棟部分
部分的な修理:約10,000円~
棟瓦の破損の場合、一部と全体の修理で大きく費用が変わります。一部だけなら10,000円で済むケースもあるかもしれません。ただ、一部でも完全に飛ばされている、全体的に歪んでいるなら棟の積み直しが必要です。棟の積み直しなら10,000~16,000円前後/mほどかかります。
費用がかかるのは、すでにある棟瓦を一度撤去して積み直すために手間がかかるからです。また、屋根勾配や施工環境の他、のし瓦の枚数によっても費用は変わります。のし瓦とは防水性を高めるために必要な瓦です。屋根のてっぺんにある水平部分を大棟と呼びます。
葺き替えという選択肢なら棟だけではなく全体の問題を解決できる
葺き替え:100万円~200万円
突発的な問題で棟だけが破損しているならいいのですが、問題が瓦屋根全体にあるなら葺き替えを検討してもいいかもしれません。とくにメンテナンスをしておらず、棟以外に屋根全体も経年劣化しているケースです。経年劣化の場合、問題箇所を修繕しても別のトラブルが発生することがあります。その場合、屋根の葺き替えなら一度に解決できるのです。
葺き替えの「葺く」という言葉ですが「板や瓦、茅 (かや)などで屋根をおおいつくる」という意味があります。屋根の葺き替えは既存の屋根を撤去し、新しい屋根に交換する工事です。安くないため、予算に余裕がないとむずかしい工事といえます。ただ、屋根の葺き替えをすれば屋根の問題が一度で解決するメリットは大きいのです。
葺き替えより費用を抑えられる重ね葺き、またはカバー工法という工事もありますが。瓦屋根ではできません。元々ある屋根に新しい屋根を被せる工事ですが、金属屋根で採用される工事で瓦屋根ではできないのです。また、瓦は重量もあるため、耐震性という点でも適していないのです。
棟修理の費用に影響するものがある
棟修理では漆喰や瓦の補修や交換などの作業に費用がかかります。ただ、作業以外に費用に影響する内容があります。以下が棟工事に関係する費用です。
瓦の種類 |
高い防水性があり、塗装も不要
色つやのよさと経験による色褪せがない 耐久性や防音性が高い
焼き上げの際に釉薬をかけない 瓦をいぶして表面に炭素の膜を作って色を出す 自然素材の味わい深さがある
粘度の色を活かせる 沖縄に多く首里城にも使われた 洋風家屋に向いている
高い耐火性や断熱性がある 価格が安い 経年による色あせがある 苔が生えやすい 定期的なメンテナンスが必要 重いため地震に弱い 過去製造のものにはアスベストを含むものがある
ハイブリッド瓦とも呼ぶ 通常のセメント瓦と違い軽量 強風や大雨にも強くたわむため割れない |
修理の範囲 |
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追加作業 |
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足場代 |
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これらの費用の中でとくに高くなるのが足場代です。屋根の勾配がゆるやかで修繕の対象範囲が小さいと不要になることもあります。ただ、基本的には必要と考えたほうがいいでしょう。足場は職人の命を守ります。棟修費が高くなると言っても「足場をしないで」というのは止めたほうがいい要求です。「職人の安全は知らない」と言っているのと同じになります。
屋根修理業者の職人は高所作業のプロです。しかし家族もいますし、落下すれば命を落とします。厚生労働省でも注意喚起を行っているのが現状です。無理な工事をさせた結果事故が起きると、発注者の責任も問われることになります。安全第一でプロの判断に任せるのが一番です。
台風や竜巻などの風災が原因なら火災保険でカバーできる場合も
瓦屋根の棟が「台風でめくれた」「竜巻で飛んだ」場合、修繕費も高くなりがちです。ただ、火災保険に加入している場合、台風や竜巻のような風災で被害が出たら補償される可能性があります。地震も棟が壊れるきっかけになる災害ですが、風災ではカバーできないため注意が必要です。別途、地震保険に加入しないと補償されません。
また、風災と認められる大前提は「経年劣化ではない」ことです。棟瓦や瓦屋根全体に苔や藻が生えてボロボロの状態で、たまたま台風が来たとします。大きな台風で棟に損害が出ても「経年劣化」と調査員に判断されると補償は出ません。あくまで強い風で損害が補償条件になるからです。定期メンテナンスをしていたが台風で棟瓦が飛んだ、壊れたなら補償を受けられる可能性は高いでしょう。
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