【屋根の瓦止め】費用相場と火災保険が適用されるケース
2025.03.01 (Sat) 更新
雨漏りなら屋根工事・雨樋工事の匠、
新潟市の屋根業者!新創
コラム担当のコバヤシです!
今回のコラムでは、屋根の瓦止めについてお話しします。
瓦止めはほかの大掛かりなリフォームや工事に比べて価格が安いため、取り入れやすい工法ではあります。一方、雨漏りを完全に防げるとは限らず、施工方法を間違えるとかえって雨漏りや腐食を招くデメリットも…
このコラムでは
- 瓦止めの目的と施工方法
- 費用の相場
- 火災保険は適用されるのか
- 瓦止めがおすすめな場合とそうでない場合
を中心にお話します。
ご自宅の屋根の修繕に最適な方法が分からずお悩みの方は、安心して任せられる専門業者に相談しましょう!
目次
瓦止めとは?目的と施工方法
まずは瓦止めの目的と、施工方法についてお話します。
瓦止めの目的
瓦止めとは、瓦屋根の修繕方法のひとつです。シーリング材を用いて瓦を1枚ずつ接着し固定します。ラバーロック工法とも呼ばれています。屋根の修繕方法としては、比較的古い方法だといえるでしょう。
瓦止めをする目的は、おもに以下の3つです。
- ずれた瓦の落下防止
- 地震や強風時に瓦が外れるのを防ぐ
- 雨漏りの防止
シーリング材のみでおこなうので、価格が安いのがメリットです。
一方、必ずしも雨漏りを防げるわけではなく、あくまでも一時的な処置になることもあります。
瓦止めの施工方法
まず瓦のズレを直して、位置を整えます。
すき間を埋めるように、シーリングを打ちます。
注意点は、全面を埋めないことです。
瓦同士のすき間を完全にふさいでしまうと、雨水の流れをさまたげ、雨漏りや結露ができるリスクが増加します。
水蒸気や湿気を逃がすすき間が必要だということです。
また瓦止めでは基本的に、縦方向のみにシーリングを打ちます。
横に打つと、水はけが悪くなり雨漏りを悪化させるリスクがあるからです。
瓦止め・その他修繕費用の相場
瓦止めと、その他の屋根修繕費用の相場を以下にまとめました。
シーリング材のみで補修する瓦止めは、ほかの工法に比べると費用が大幅に安いのがわかります。
※足場代が必要な場合は以下の費用とは別に1平方メートルあたり700〜1,000円、30坪で約20万円が必要です。
瓦止め | 1メートルあたり 1,000〜1,200円 |
葺き直し | 1平方メートルあたり 6,000円~9,000円 |
葺き替え | 1平方メートルあたり 8,500円〜10,000円 |
葺き替え:屋根材も撤去し新たな屋根材と入れ替える
葺き直し:屋根材は再利用し、雨漏りの原因になる傷んだ防水シートなどを取り替える
火災保険が適用されるケース
自然災害による破損の場合、瓦止めを含めた屋根の修繕に火災保険が適用される場合があります。
たとえば、強風により屋根材が剥がれる、台風で瓦や板金が飛散するなどのケースです。
あくまでも自然災害による被害かどうかが、適用のポイントになります。経年劣化によるものは対象外です。
注意点として、破損部分を現状復旧させるのが適用の条件です。葺き替え工事や大掛かりなリフォームは対象にならないので、注意しましょう。また、被害を受けてから3年以内の申請が必要です。
申請のおおまかな流れは、まず保険証券を確認し保険会社に問い合わせします。次に、屋根工事の業者から見積書や申請に必要な写真をもらい、保険会社に送付します。あとは保険会社からの結果報告を待つだけです。
瓦止めは数年間もたせる補修としておすすめ
瓦止めはあくまでも数年間もたせるための補修としてお考えの方におすすめします。
なぜなら、シーリング材の耐用年数は約5年〜10年が目安だからです。
とくに屋根は常に太陽にさらされるため、シーリングが熱で膨張しやすく劣化が早くなります。膨張で亀裂が入った部分からは雨が侵入し、内部の腐食や雨漏りにつながります。
また地震の際にはシーリングで止めた瓦がまとまって落下するリスクがあるのもデメリットです。ほかにも、シーリング部分が粘着質のため汚れやすく、黒ずんで見た目が悪くなるのもデメリットだといえるでしょう。
今お持ちの家に今後できるだけ長く住みたい方には、釘止めによるリフォーム、もしくは屋根材の葺き替えによる根本的な工事がおすすめです。
釘止めは、瓦を釘で固定する工事のことをいいます。
葺き替えとは、既存の瓦を撤去し、新たな屋根材と入れ替える工事です。軽量で災害に強い防災瓦や、金属屋根への葺き替えがおすすめです。
釘止めと葺き替えをおすすめする理由
この先長く暮らす予定のお住まいには、瓦止めより釘止めへのリフォームや葺き替えのような根本的な工事をおすすめします。
その理由をくわしく見ていきましょう。
2022年1月から瓦の釘止めが義務化したから
国土交通省は、令和4年(2022年)1月以降に新築する建築物の瓦屋根には、すべての瓦を釘で固定することを義務化しました。災害による瓦の飛散や落下の危険を防ぐためです。
それ以前に建てられた建築物については適用されませんが、順次固定化をすすめる方針だということです。既存の建物でも、増築する部分の瓦には適用されます。
リフォームや葺き替え工事に補助金を申請できるから
瓦の葺き替え工事やリフォームについては、一部国から補助金が支給されます。
ほかにも、自治体によって独自の支援制度が設けられている場合があります。いずれにせよ申込み枠が終了していないかどうか、まずは各自治体に確認しましょう。
補助の対象 | 補助率 | 補助対象限度額 |
耐風診断 | 地方公共団体がおこなう場合:国が2分の1を負担 民間業者の場合: 国と地方で3分の2を負担 | 1棟あたり31,500円 |
耐風改修 | 工事費の23% | 1棟あたり240万円 |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 3分の1 | 1戸あたり100万円 |
耐風診断とは、瓦工事業者に屋根の耐風性能を診断してもらうことを指します。
耐風改修は、基準を満たしていない瓦屋根を耐風性のある屋根材に葺き替える工事です。
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、ガイドライン工法に沿った屋根の葺き替え工事を指します。耐震や省エネを目的としたリフォームが対象です。
新創で安心を手に入れる、屋根修理のスマートな選択
屋根の瓦止めは、瓦屋根の修繕方法として、地震や強風時の瓦の飛散を防ぎ、一時的な雨漏り対策として有効です。しかし、瓦止めはあくまで一時的な解決策であり、耐久性には限界があるため、長期的な解決策としては葺き替えや釘止めをお勧めします。特に2022年1月以降、新築される建築物では瓦の釘止めが義務化され、災害時の安全性が一層重視されています。また、リフォームや葺き替えには補助金の申請が可能な場合が多いため、コスト面でもメリットが期待できます。
火災保険の適用については、自然災害による被害が発生した場合に限られますが、これにより瓦止めやその他の屋根修繕が保険適用内となることがあります。これを活用することで、予期せぬ出費を抑えながら、必要な修繕を行うことが可能です。
屋根の問題に直面している場合、専門業者への相談が重要です。新創では、お客様のニーズに合わせた最適な修繕方法を提案し、安全で快適な住環境の維持をお手伝いします。お困りの際は、お気軽にお問い合わせフォーム、メール、またはお電話でご連絡ください。また、より詳しい情報を得たい方は、是非ショールームにお越しいただき、直接ご相談ください。新創が全力でサポートいたします。